注意:架空鉄道「西伊豆鉄道」は創作物であり実在しません。

伊豆の青い洞窟…堂ヶ島に訪れて遊覧船に乗ってみた!

    賀茂郡西伊豆町にある景勝地「堂ヶ島」。その堂ヶ島には天窓洞と呼ばれる海の洞窟があり、内部に入る遊覧船も運行されています。今回はその天窓洞周辺を散策して、遊覧船にも乗車してきましたのでご紹介していきます!

    注意:遊覧船は小型の船で沖に出たり、狭い洞窟内部を走行したりするため、波が高いと運休になります。午前は運行、午後は運休となることもありますので早めに訪問することをおすすめします(筆者が訪れた日も晴れてはいましたが14時頃に運行情報を確認すると運休になっていました)。


    地図
    Map


    所在地:静岡県_賀茂郡_西伊豆町_仁科

    海岸への階段
    Stairs to The Coast


    堂ヶ島バス停のそばには海岸へ降りる階段がある。入口には石碑があり、伊豆七不思議の1つでる「堂ヶ島の揺るぎ橋」の伝説が書かれている。階段の脇には小川が流れており、お話に出てくる橋は石碑の後ろに架かっていた。写真右側に見切れてはいるが、木材の板のようなものが壁に固定されており、これが遺物らしい。

    堂ヶ島の揺るぎ橋
    Dogashima Swinging Bridge


    伝説の内容はいくつかある。

    • 悪事を働く海賊の一団が渡ろうとしたら橋が揺れて対岸へ渡れなかった。以来、心の汚れた者が渡ろうとすると揺れることから「ゆるぎ橋」と呼ばれるようになった。
    • 生理の女性は橋が揺れて通れなかったので「揺るぎ橋」と呼ばれるようになった。
    • 橋を削って焚き、その火を夜泣きの子供に見せると泣き止むというお話。

    などなど。ネットにも、ちらほら情報があるが細部の内容が異なる。

    与謝野夫妻の歌碑
    Monument of Mr. and Mrs. Yosano


    階段の近くには写真のような歌碑もある。この歌碑には日本の代表的な歌人である与謝野鉄幹、与謝野晶子の歌が書かれている。与謝野夫妻も昭和10年(1935年)の春にこの地を訪れていたようだ。

    天窓洞東口のプライベートビーチ
    Private Beach


    階段を下りると小さな海岸が現れる。奥にある洞窟(天窓洞)は海に通じており、この海岸にも波が打ち付ける。遊覧船乗り場は茂みを挟んで、南側の国道沿いにあるので観光客もまばら。

    堂ヶ島公園
    Dogashima Park


    遊覧船乗り場付近は堂ヶ島公園として広場が整備されている。
    乗り場には9時ごろに着いたが、この日の遊覧船の営業開始は10時からなので、先に周辺を散策する。堂ヶ島公園には遊歩道が整備されており、堂ヶ島の特異な地形を歩いて楽しむことができる。

    亀岩展望地
    Kameiwa Viewpoint


    この白い岩肌は登ることができる。岩肌の下の方(写真左下)を見ると大きな石の塊で地面ができているが、これは海底火山の噴火に伴う水底土石流の跡の地層。

    亀岩と蛇島
    Kameiwa and Jajima


    亀島展望地からの眺め。手前の白い岩が亀岩で、奥の木が生えた島が蛇島(じゃじま)。

    堂ヶ島の岩肌
    Dogashima rock surface


    堂ヶ島の岩肌は美しい縞模様となっている。これは大昔に堂ヶ島一体がまだ海底だった頃、海底火山の噴火で噴出した軽石や火山灰が降り積もったもの。

    堂ヶ島の東屋
    Dogashima Arbor


    亀岩展望地の近くにある見晴らしの良い東屋。木々が生い茂り、心地よい風が通り抜ける。案内版には昭和天皇陛下が昭和29年(1954年)11月7日に堂ヶ島を訪れ、ここで休息をとった旨が記載されている。

    東海バスと堂ヶ島の海岸線
    Tokai Bus and Dogashima Coastline


    海岸沿いの国道136号線を走る東海バス。

    天窓洞
    Tensodo


    堂ヶ島の見どころのひとつである天窓洞。内部は海の洞窟となっており、遊覧船で内部に入ることができる。差し込んだ光が海面を青く染めている。

    遊覧船乗り場
    Pleasure Boat Boarding Point


    遊覧船は15分~20分おきに運行している。この日は平日だが、10時に営業開始(本来は9時)ということもあってか、待ち客が多数いたので2便目に乗車した。

    遊覧船で沖に出る
    Go Offshore on A Pleasure Boat


    遊覧船は出航すると先ほど見た蛇島の脇を通り沖に出る。遊覧船乗り場付近は亀岩や蛇島が自然の堤防となっているため、ほとんど揺れることはないが、沖に出ると波が高くなるため少し揺れる。

    岩肌に近づく遊覧船
    Pleasure Boat Approaching The Rock Surface


    遊覧船は沖に出ると南側に舵を切り、堂ヶ島の海岸線沿いを進む。岩肌が良く見えるようにかなり陸に近いところまで接近する。

    遊覧船から堂ヶ島の地層を見る
    View The Strata of Dogashima from A Pleasure Boat


    海岸線を進み、仁科漁港付近を通って、安城岬先端部付近で北側へUターンするように進む。今度は先ほど間近でみた岩肌を遠くから望む。遠くから見てもよく分かるほど立派な縞模様。

    三四郎島と遊覧船
    Sanshiro Island and Pleasure Boat


    堂ヶ島には沖合200mほどのところに、伝兵衛島、中ノ島、沖ノ瀬島、高島の4つの島があり、三四郎島と呼ばれている。遊覧船はこの4つの島の南側で東方向に舵を切り天窓洞がある海岸線に向かう。
    ※写真左側に小さく映っているのが遊覧船。写真左側の沖合から左下にある天窓洞付近に進んでいく。

    狭い岩の隙間を通る遊覧船
    Pleasure Boat Passing Through A Narrow Rock Gap


    遊覧船は狭い岩と岩の間を通過する。肉眼で見てもかなり狭いので、近づくまではUターンするだろうと思っていた程である。船長は慣れた手つきで、でも慎重に舵を操作して船を進めていく。

    天窓洞南口
    Tensodo South Exit


    いよいよ海の洞窟に侵入する。天窓洞は3つの入口があり、遊覧船は南口から出入りする。

    天窓洞に侵入する遊覧船
    Pleasure Boat Invades Tensodo


    警笛を鳴らして遊覧船は洞窟に侵入するしていく。内部は幅が広いが、入口はやや狭いのか、岩肌が近く迫力がすごい。こちらでも船長は小刻みに舵を切りながら慎重に進んでいく。

    光が差し込む天窓洞
    Light Shines into the Skylight Cave


    薄暗い洞窟の中に天井開口部からの光が差し込む。この景色が見れるのは遊覧船に乗った人の特権。奥の開口部が侵入してきた南口。

    天窓洞内部から東口を望む
    Tensodo East Exit


    天井開口部を過ぎると、外と繋がっている違う開口が見える。ここは天窓洞の東口で、最初の方に訪れたプライベートビーチと繋がっている。
    遊覧船は洞窟内でUターンして侵入してきた南口に引き返す。

    外から天窓洞に入る遊覧船を見る
    See The Pleasure Boat Entering Tensodo


    乗っている遊覧船が洞窟から出ると別の遊覧船が警笛を鳴らして侵入していくのが見えた。
    乗客を乗せていないが、無線で漂流物があるので注意とやりとりをしていたのが聞こえたので安全確認のために入っていった船だろうか。

    天窓洞東口から見える遊覧船
    Tensodo East Exit end Pleasure Boat


    遊覧船内部からこのビーチが見えたので、是非反対側からも撮ってみたいと思い向かってみた。
    天窓洞の東口から船体を覗かせる遊覧船。まるで遊園地のアトラクションかのような光景。

    天窓洞天上開口部から見える遊覧船
    Pleasure Boat Visible from The Sky Opening of Tensodo


    天井開口部からも遊覧船を見ることができる。なお、天井開口部と東口は少し離れているので、同じ遊覧船で2つの場所から見ることは難しい。

    訪問時期:2023年9月