注意:架空鉄道「西伊豆鉄道」は創作物であり実在しません。

夕陽に照らされる黄金色の岩肌…黄金崎を訪れてみた!

    賀茂郡西伊豆町の宇久須地域南部に位置する黄金崎。夕日が沈む時間に訪れてきましたのでご紹介します。


    地図
    Map


    所在地:静岡県_賀茂郡_西伊豆町_宇久須

    黄金崎クリスタルパーク
    Koganezaki Crystal Park


    国道136号線沿いにあるガラスをテーマにした美術館。館内にはオリジナルの作品を作ることができる体験工房やガラス関連のお土産が売っているショップやカフェがある。
    展示されているガラスの作品は見る角度を変えると、光の加減が変わったり、構造が分かったりして面白い。

    海中万華鏡
    Under The Sea Kaleidoscope


    館内は基本的に撮影はNGだが、常設の万華鏡エリアだけは撮影可能。
    この万華鏡は奥にあるモニターで海中の映像を流しあり、その映像がそれぞれの鏡で反射して不思議な模様を作り出すというもの。

    宇久須隧道
    Ugusu Tunnel


    黄金崎クリスタルパークの脇の道を進むと少し古めのトンネルが現れるが、このトンネルが黄金崎の入口となっている。また、ここから先の道はかつての国道136号線だった。
    トンネルの幅は車の離合が難しそうな狭さだが、国道時代は路線バスも通っていたはず。路面は以前はトンネル内も白線のセンターラインが引かれていたが、離合できるような幅ではないので、最近になって1車線に引き直したようだ。

    宇久須隧道の内部
    Inside of Ugusu Tunnel


    壁はモルタルを吹き付けたような感じで凸凹している。訪れたときは昔っぽい壁面だなと思っていたが、ネットで10年くらい前の宇久須隧道の写真を見ると壁の仕上げが異なる。つまり、壁面も最近になって上塗りされたものだと思われる。1車線化されたのはこの上塗りの影響でただでさえ狭いトンネルの幅が、より狭くなったからというのもあるかもしれない。
    また、昔は壁面に開削の時に使われた斧が埋められていたが平成9年頃に盗難にあったとのこと。

    黄金崎海水浴場
    Koganezaki Beach


    トンネルを抜けると広めの駐車場があり、海岸に降りることができる。

    黄金崎の岩肌
    Rock Surface of Koganezaki


    太陽に照らされて、岩肌が黄金色に輝いている。これはプロピライトという現象?によるもので、安山岩や安山岩質凝灰岩が熱水変質作用を受けて、風化するとこのような黄金色になるとのこと。

    黄金崎旧道の切通し
    Koganezaki Old Road Cut Through


    駐車場の先も旧国道は続く。昔の道はなるべく地形に沿ったものとなっているイメージだが、やむを得ない場所はこのように切通しで通過していたようだ。

    黄金崎海水浴場を見下ろす
    Overlooking Koganezaki Beach


    道路はやや高い位置を走っているため、海を見下ろす形となる。写真左奥の岬は恋人岬。

    加茂旧道の崩落
    Collapse of Kamo Old Road


    上記写真の中央部付近を拡大してみると土砂崩れが起きている。実はこの土砂崩れの場所も国道136号線の旧道で、現在の道は山をトンネルで貫いているが、かつては断崖に道が引かれていた。よく見ると土砂崩れ部分の左右は平らな土地っぽくなっているのが分かる。また、壁面はモルタル吹付で人工的な崖面となっている箇所も見受けられる。

    黄金崎先端部
    Koganezaki Tip


    黄金崎の先端部は小規模な駐車場が整備されている。旧国道は左奥に続いていた。

    黄金崎廃道1
    Koganezaki Abandoned Road 1


    駐車場の奥から先は柵が設けられて立ち入りができないようになっている。草が生い茂っていて、アスファルト等は確認できないが、かつては確かにこの先に道が続いていたはず。

    黄金崎廃道2
    Koganezaki Abandoned Road 2


    上記の場所を少し高い位置から見てみる。道路が通せそうな、狭い平らな土地が続いているのがわかる。

    黄金崎廃道3
    Koganezaki Abandoned Road 3


    さらに奥の海岸線を見てみる。土砂崩れが多数起きているようで道のような形跡は無くなっている。現在の国道136号線は、黄金崎の区間は海側に出ず、宇久須隧道の手前から直線の「黄金崎トンネル」で山を貫いている。そのトンネルができるまではこの断崖絶壁に敷かれた道路がメインルートであった。

    黄金崎展望台
    Koganezaki Observatory


    岬の先端には展望台が設置されている。

    黄金崎展望台から水平線を望む
    View of The Horizon from Koganezaki Observatory


    この時点で日が沈むまでは残り40分程。晴れてはいるが少し雲が多めか。

    黄金崎遊歩道
    Koganezaki Promenade


    車が入れるのは先ほどの駐車場までだが、そこから先も遊歩道が続いている。

    富士見の丘への階段
    Stairs to Fujimi Hill


    一番奥の展望台は富士見の丘と名付けられている。周辺に遮蔽物が少ないので丘に続く階段は、まるで空に続く階段のよう。遊歩道は傾斜がきつい部分にはこのように階段が整備されているので歩きやすい。

    黄金崎
    Koganezaki


    富士見の丘から先ほどの展望台方向を望む。黄金色の岩肌がむき出しとなっている。

    欠けた光の道
    Imperfect Road of Light


    晴れた日の午後には太陽の光が水面に反射して、太陽の道なるものができる。この日は雲が多かったのでその道が欠けることもあった。
    ※写真は色合いを加工しています

    夕陽と黄金色に輝く岩肌
    Sunset and Golden Rock Surface


    日が沈む瞬間は太陽の光もオレンジ色になるので、照らされる岩肌もより赤みを増す。この日は水平線に分厚い雲が滞在しており、完全なサンセットを拝めることはできなかったが、それでも非常に美しい光景を見ることができた。
    後ほどお話しした東海バスの運転手によると、夕日は冬の方が見れる確率が高いとのことだったので、また訪れたいと思う。

    訪問時期:2023年9月